オステオパシーの施術について

施術の方針
当院ではオステオパシーの原理・原則に基づいた施術を行っています。
オステオパシーの原理・原則につきましては、“オステオパシーとは”のページに詳しく記載しております。長めの文章になっておりますがよろしければご一読ください。
根本的な原因を見つけ調整する。
物事には必ず原因と結果が存在しています。特に人体においてはこの原因と結果が単純に繋がっていることよりも、いくつもの原因と結果が複雑に絡み合って痛みや様々な症状が引き起こされている事がほとんどであると言えます。その原因も人により様々で例え同じ痛みや症状であってもその原因は千差万別です。
この特定の原因を突き止め、適切な施術を行うことでより早期に改善することができ、また問題が繰り返し引き起こされることを防ぐことができます。施術において短期・中期・長期の大まかな道筋は立てますが、身体の状態は変化するため毎回先入観を捨て新たな気持ちで、その時に身体が必要としている最善の治療を選択し提供させていただきます。

治療の経過について

軽度の場合
過去の外傷や昔から現在に至るまでのスポーツや労働環境などによりアンバランスな力がかかり続けたことなどに起因する場合。交通事故でも比較的衝撃の少ない場合や、元(事故前)の全身の状態が良好で事故によって身体のバランスが崩れた事に起因する場合などは、数回程(1~3回)で比較的速やかに改善されることが多いと言えます。

 

中程度の場合
症状が慢性化していたり長期間に渡って何度も繰り返されている場合、骨折や転倒、交通事故など比較的大きな衝撃を何度も繰り返し受けている場合、または長年のあまり好ましくない食生活による蓄積された影響などを受けている場合、ストレスなどの蓄積により身体のシステムに影響を与え痛みや症状が引き起こされている場合など。初めての治療後の反応、その後の経過を観察し改善度合を確認しながら、2~3週に1回、3~4週に1回の間隔など、身体の状態と患者さんご自身の環境(遠方である、育児やお仕事との兼ね合いなど)とを考慮しながら計画を立てていきます。早くに改善していただくために、食生活の改善やご自身でできる補助的な方法など、施術へのご協力が必要になってくることがあります。

 

重度の場合
たとえ強い痛みや症状があったとしても早期に改善される場合もありますので一概には言えませんが、10年、20年など長期の慢性の症状の場合や強いストレスがかかり続けたことに起因する場合、繰り返し手術を受けられている場合など、すぐには大きな改善を見込めない状態であれば、ある程度の施術の頻度(1~2週に1回程)が必要である場合や長期の施術(3か月、6か月、1年など)が必要な場合があります。
食生活や生活のパターンを見直していくこと、ご自身でできる補助的な方法、ご自身の内面を見つめたりリラックスした時間をお取りいただくなど、積極的なご協力が必要になってくるかと思います。
 
これらの軽度、中程度、重度の分類に関しましては症状の強さや状態が同程度であっても、慢性疾患と急性疾患では身体の状態は大きく異なり、また改善の経過には個人差があるため全てをひとくくりにできません。あくまで大まかな目安としてご参考になさって下さい。上記は当院に今まで来られている方々を参考にしています。
ご自身の状態に関してご質問のある方は施術の時にご遠慮なくお聞きください。
 
内科的疾患、婦人科系その他の疾患など定期的な医師の検査や投薬の必要性がある場合などは必ず適切な医療機関の診療をお受け下さい。その上で補完医療、代替医療として当院をお選びいただく事をお勧めします。場合によっては施術をお引き受けできない場合がありますのでご予約時にお問い合わせください。

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施術の方法
オステオパシーでは人間の身体全体を一つの繋がったシステムであると考えています。
ですのでたとえ痛みや様々な症状がある場合でもその原因が必ずしも患部にあるとは考えません。関節や筋肉などの筋骨格系だけではなく臓器や神経系・血管系・リンパ系・免疫系などあらゆる器官が正常に機能しているのかをくまなく調べ、痛みや様々な症状の根本的な原因を特定していきます。そしてその原因である部位を調整し再び人体に調和をもたらすことで、痛みや様々な症状は改善へと向かいます。
※詳しくは“オステオパシーの考え方”をご覧ください。
オステオパシーの施術は「手」で施術を行う「手技療法」です。
手で施術を行うといっても、マッサージや指圧のように身体の表層にある筋肉や血管・リンパなどに直接刺激を与えるのではありません。
オステオパシーの施術者は手や指の感覚を徹底的に鍛えることによって、身体の中に張りめぐらされている膜組織を通して関節や筋肉・臓器・神経系・血管系・リンパ系・免疫系などあらゆる器官に働きかける事が出来ます。また人体がどのような状態にあれば各器官が正常に働き全体が調和を保つことが出来るのかを理解する必要があるため、解剖学と生理学を徹底的に学んでいます。
オステオパシーの施術は赤ちゃんからご高齢の方まで幅広く受けていただく事ができます。
オステオパシーにおける施術のほとんどはソフトな刺激で、施術中眠っておられる方もたくさんいらっしゃいます。その他関節をパキっとするテクニックや比較的圧をかける場合もありますがその他の方法で代替することも可能です。そういった刺激が苦手な方や不安をお持ちの方はご遠慮なくお申し付けください。
施術前にも必ずお聞きしますし、必要性のある場合はご説明もさせていただきますのでご安心ください。
筋骨格系へのオステオパシー
多くの療法では背骨や筋肉、骨盤に重きを置き過ぎその他の重要な部分がないがしろにされているように感じます。人間の身体の枠組み、土台の役割も果たす筋骨格系は背骨や骨盤のみから成り立つわけではありません。背骨を支える土台である骨盤やそれを支える下肢の役割、臓器を保護し呼吸に際しても必要不可欠な肋骨など人体において不必要なものは何一つありません。オステオパシーでは頭蓋骨から手足の指一本一本まで正常と異常、活動と停滞、調和と不調和をくまなく調べ、調整していきます。
例えば骨盤だけを調整しても骨盤の捻じれの原因が隣接する臓器や足首などにある場合はすぐに元の状態に戻ってしまう、もしくは同じ状況を繰り返してしまうことになってしまいます。
内臓のオステオパシー
“オステオパシーの考え方”で説明させていただいたように臓器は腹膜という膜(結合組織)により包まれています。それによって他の臓器と繋がり液体や情報の交換を行い、また筋骨格系と繋がり、保護を受けています。臓器の実質へ直接アプローチするというよりは主にこの膜組織(結合組織)に働きかけ、柔軟性や弾力性、また臓器の固有のリズムを取り戻し、さらに臓器と臓器、臓器と骨格系、循環系、神経系などとの連絡や調和がとれるようソフトな手技で調整を行います。
頭蓋領域のオステオパシー
伝統的なオステオパシーでは他の部位と同様に、頭蓋骨にのみ焦点を当てるという事は行っていません。必ず全身を診察し、頭蓋領域の治療が必要である場合に必要な治療を施します。成人で28個から成る骨、そして骨同士の繋がり、リズム、膜組織の弾力や柔軟性を取り戻すために調整を行います。そして、脳脊髄液や全身の排液を促したり、頭蓋と骨盤帯や骨格、臓器など様々な器官との調和をはかるため施術を行います。
またその内容物である脳や脳室に対するオステオパシーの技術も、30年程前から(特にここ数年)盛んに研究され、安全かつ臨床効果の高さから注目されています。
血管系、リンパ系、神経系などのオステオパシー
オステオパシーの中でも様々なアプローチの方法がありますが、静脈やリンパなどの排液を促し老廃物が速やかに体外へ排出されるの促進させたり炎症を速やかに鎮静するといった方法があります。また、動脈血を目的の部位に流れるよう調整し組織の修復や活動を助けます。
その他、自律神経系を含む神経系に対し直接または間接的に働きかけ過活動と停滞、不調和などバランスを失っているところへ再び調和をもたらし、より自由にリズミカルに正しく機能するよう働きかけていきます。
あらゆる器官を包みこみ一つに繋げるFascia(筋膜、結合組織)
“オステオパシーの考え方”で説明させていただいたように筋骨格系や臓器、神経系、血管系、リンパ系などのシステムを繋げさらにシステム間を繋いでいるのがこの膜組織です。
この繋がりのあるおかげであらゆる器官は相互に関与し合いながら協調して働く事ができます。
痛みや症状が出ているところから遠く離れたところに原因があったり、またそこを施術することにより痛みや症状の出ているところに影響を与える事ができるのもこの膜組織があるからなのです。
そしてこの膜組織の中で生命のあらゆる活動が行われ、また感情や精神活動、意識の活動が行われ、外の世界と内部の世界とのバランスを取ろうとしています。
オステオパシーを通して身体のシステムに働きかけると同時にその構造の中に流れている生命エネルギーにアクセスし、その人の持つ意識や感情、精神活動に影響を与える事でよりバランスのとれた心身の健康を取り戻していくことがこのオステオパシーにおける目的の一つでもあります。
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施術の流れ

①問診票の記入

現在のお困りの症状、病歴や手術、外傷の有無その他必要事項をご記入いただきます。
その他、食生活についての質問やストレスの有無、睡眠時間などの簡単な質問にご記入いただきます。
①問診票の記入

②問診

記入いただいた問診票をもとにより詳しい内容をお聞きします。
過去に受けた交通事故や骨折、捻挫、尻もちをついたなどの影響が痛みや症状の原因となることもあり、
ご本人が忘れているようなことにも施術に関して重要なヒントが隠されていることがあります。
それらを施術中や術者の指摘によりご本人が思い出したりというのも良く見受けられます。
②問診

③検査

視診により身体の左右、前後、上下のバランスをチェックし、また重心の位置が適切であるか等を診ていきます。
触診により関節や内臓、神経系等全身の状態(位置や活動の状態、組織の質感、硬さ等)をさらに詳しく検査し必要な情報を得ることにより原因を特定していきます。
③検査③検査

④治療

検査で得た情報をもとに、根本的な原因に対して最善の治療を行います。
④治療④治療

⑤再検査

再度検査を行い施術後の変化を確認します。
ご本人にも施術前と後の身体の状態、痛みや症状の変化を実感していただきます。
⑤再検査⑤再検査

⑥お休み

治療の効果を促進するため治療後約10分程度お休みいただきます。
受付の者が時間になりましたらお声をかけにいきますので、リラックスしてごゆっくりお休みください。
⑥お休み

⑦治療後の説明

オステオパシーの説明、施術内容の説明、今後の治療方針や治療後の注意点等を
ご説明させていただき、ご相談やご質問にもお答えいたします。
⑦治療後の説明
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